ダーマスクールの新学期も始まり、サンマテオ仏教会は皆様の参拝のために毎週開いています。幅広い年齢のご門徒さんたちが本堂に集まって一緒にお参りをする姿を見ると改めてお寺の有り難さを深く感じます。お寺というのは同じお念仏を喜ぶ仲間が集まり、嬉しいことがある時には一緒に喜び、悲しいことがある時には共に悲しむとても尊い場所です。
お参りが始まる前にお寺に来られる方は、まずお焼香してお香の香りを楽しみ、お内陣を眺めながら心静かに座って一週間の出来事などを顧みながら喚鍾の音を待つことができます。また、お参りが終わった後は、本堂の中通路を並んでお焼香する順番を待つ他の参拝者の方々に挨拶をしたり楽しい会話をすることができます。
お参りの後に時間に余裕がある時には、お寺に残って、ダーマルームや駐車場でその日の法話の味わいを話し合ったり、最近悩んでいることを相談したりすることもできるでしょう。また、今まで話したことのなかった参拝者の方と会話をして、共通点を見つけることもあるでしょう。そのことで共通の話題についての情報やアドバイスをシェアすることもできますし、共通点を通して自分のことを理解してくれる仲間が一人増えたことで楽しみと安心感も増すでしょう。
まじめな話ばかりをするのではなく、日常生活や趣味の話しをするのもいいでしょう。好きなスポーツチームの成功や失敗を語り合うことで、共感してくれる仲間に改めて親近感や有り難さを感じるでしょう。釣りやガーデニングのテクニークやコツについての会話が弾めば、生き物の命への理解がさらに深められるでしょう。
なんとか頑張ってお参りとダーマスクールの間、座って参拝してくれた子供たちはだいたい帰る前にお寺中を走り回ることを楽しみます。ステージもあって階段もあって、大人達に「気をつけて〜」と言われながら、友達と一緒に想像力を生かして体を動かすゲームを色々考え出します。子供の時にお寺で知り合う友達が一生の法友になることもよくあります。年齢や学校が違っても、仏様が育てる尊い空間の中で知り合うので、子供たちの間に特別な絆が生まれます。
中には毎週お寺に来ることができない方や家族もいるので、これからもオンライン中継でのお参りも並行して続けていく予定です。オンライン参拝によって新しいお参りの可能性が開けたことは本当に有り難いと思います。
このようにお寺にお参りすることについて、『蓮如上人御一代記聞書』に次の言葉があります。
「一日のたしなみとしては、 朝の勤行をおこたらないようにと心がけるべきである。 一月のたしなみとしては、 必ず一度は、 親鸞聖人の御影像が安置されている近くの寺へ参詣しようと心がけるべきである。 一年のたしなみとしては、 必ず一度は、 ご本山へ参詣しようと心がけるべきである」
(現代語訳 46章)
お念仏を喜ぶ仲間と声を出して共にお経を唱えることで、仏様の言葉がさらに心に響いてきます。他の参拝者と共に阿弥陀如来の御本尊や親鸞聖人の御影像の前に肩を並べて座ることによって、悟りの世界に向かって共に人生を歩んでいく仲間の存在を実感し、同時に心強くなれます。これからもお寺で皆様のお念仏の声を聞けることを楽しみにしています。
南無阿弥陀仏