私たちの念仏道場

サンマテオ仏教会では10月に親鸞聖人の妻恵信尼さまと末娘覚信尼さまを始め、代々お念仏の喜びを継承してきて下さった仏教婦人の方々をお偲びする追悼法要をお勤めします。親鸞聖人の往生後、覚信尼さまが敷地を寄進し、関東の門弟の協力をえて六角の廟堂が建てられました。

覚信尼さまは廟堂の守護をする留守職(るすしき)に就き、以後覚信尼さまの子孫が門弟の了承を得てその職に就任することになりました。その廟堂は大谷本廟といい、今の本願寺はその廟堂から始まったと言えます。それ以来、親鸞聖人の子孫が代々守ってきた本願寺は誰でもお念仏の喜びに出会える場所として、今も私たちの仏教会の活動のお手本とされています。

私はこの夏、家族と京都を訪れ、その際本願寺をお参りしました。多少雨の降る平日だったせいか、参拝者は少なかったです。そこで、子供達と本願寺の立派な建築と荘厳を観察しながら、作業衣姿で箒で床を掃除している60歳くらいの男性に気がつきました。その方は、子供達が私に尋ねてくる色々な質問を耳にすると、親切に本願寺の歴史と御堂の造りの特徴を説明してくれました。その方と話すうちにその方も僧侶で本願寺のスタッフだったことが分かりました。僧侶でもあるその方が本願寺の境内を実際に掃除している姿を見ながら、その方が代々親鸞聖人の教えを大切にされてこられた方々に感謝している様子が見受けられました。

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親鸞聖人が聞いた念仏

5月21日の9時半からサンマテオ仏教会にて宗祖親鸞聖人御誕生850年を祝う降誕会を行いますので、是非ご一緒にお参りください。今年、2023年は浄土真宗の立教開宗800年記念にもあたる年です。

親鸞聖人は1173年5月21日に京都の近くにある日野の里という土地にお生まれになりました。当時は武士の争いが絶えず、飢饉や疫病もあり、たくさんの人々が苦しんでいました。このような時代背景から、親鸞聖人は幼いながらに多くの悲しい出来事を経験していたと推測できます。その後、聖人は9歳の時に出家され、仏法に帰依されました。出家をする日の夕方、青蓮院というお寺に着くと、得度式(僧侶になるための出家の儀式)を行う慈円和尚は「得度は明日にしましょう」と言われました。その時、若い親鸞聖人は次のように読まれました。

「明日ありと思う心のあだ桜 夜半(よわ)に嵐の吹かぬものかは」

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立ち上がっていく力

毎年、盂蘭盆会と初盆法要の時期を迎えるたびに、別れの悲しさの中にも安らぎを与えてくれるお念仏の力に気づかされます。毎年、サンマテオ仏教会のお盆の行事が終わると、もうその次の週に私の息子達の学校が始まるので、私にとってお盆が終わると夏が終わったという気持ちになります。異例の今年の夏は、初盆法要の後片付けをしながら、新型コロナウイルスが終わったらお供えのおまんじゅうをいつか皆で食べるために取っておこうと思い、久しぶりに仏教会の冷凍庫を開いてみると、大量のハンバーガーパティが入っていて、毎年の仏教会の夏のピックニックの時に食べるハンバーガーの美味しさを思い出して、今年の夏に出来なかった仏教会の行事が次々と思い浮かんできました。私にとって夏の始まりであるバザー、仏教婦人会が七月に行うコルマ日本人共同墓地のお墓参り、そのお墓参りの後のサウスサンフランシスコのデニーズレストランでの婦人会の方たちとのブランチ、四年ぶりに企画していた家族との日本旅行、仏教会のサマー寺子屋、盆踊りの練習の時に食べるスパムむすび、仏教会の本堂が満堂になる盂蘭盆、そして、初盆の参拝者の方々と一緒に唱えるお経の響きの全ては、残念ながら今年の夏は経験することが出来ませんでした。

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