5月に宗祖親鸞聖人のご誕生を祝う降誕会(ごたんえ)を行います。降誕会では、親鸞聖人の子供の頃を描いた銅像を本堂に置いて、親鸞聖人が子供であった頃を思い浮べたいと思います。5月は母の日もありますので、母親へのご恩にも感謝する時です。降誕会と母の日が同じ5月というわけで、ここに親子のご縁を考えさせられます。ただここに言う親という存在は生物的な父母に限っているわけではありません。祖父母、学校の先生、スポーツのコーチ、仕事の上司等さまざまなご縁に親子関係が見えてきます。
親鸞聖人は幼い時にお母さんと離れ離れになったと伝えられており、その後、九歳の時に得度をして出家されました。親鸞聖人がお父さんとお母さんと共に暮らした時間は短いものでしたが、自分の心の中に「親様」としての存在は大きかったようで、『高僧和讃』には次のお言葉があります。
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