親子のご縁

5月に宗祖親鸞聖人のご誕生を祝う降誕会(ごたんえ)を行います。降誕会では、親鸞聖人の子供の頃を描いた銅像を本堂に置いて、親鸞聖人が子供であった頃を思い浮べたいと思います。5月は母の日もありますので、母親へのご恩にも感謝する時です。降誕会と母の日が同じ5月というわけで、ここに親子のご縁を考えさせられます。ただここに言う親という存在は生物的な父母に限っているわけではありません。祖父母、学校の先生、スポーツのコーチ、仕事の上司等さまざまなご縁に親子関係が見えてきます。

親鸞聖人は幼い時にお母さんと離れ離れになったと伝えられており、その後、九歳の時に得度をして出家されました。親鸞聖人がお父さんとお母さんと共に暮らした時間は短いものでしたが、自分の心の中に「親様」としての存在は大きかったようで、『高僧和讃』には次のお言葉があります。

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人々を救おうとする仏の深い誓い

1206年の十二月、後鳥羽上皇が熊野に参詣のため留守の間、上皇の女房である鈴虫と松虫は法然門下の安楽房と住蓮房の専修念仏の集いに参加していました。女房らはお念仏の教えを聞いた後、心が転換し、そこで出家したそうです。

鈴虫と松虫が出家したことを知ると、上皇は腹を立て、安楽房と住蓮房を含めた法然聖人の門下四人を死罪に処し、法然聖人と親鸞聖人を含めた八人を流罪にしました。法然聖人は四国の方に流罪となり、残りの七人は僧籍を取られ、越後や九州、日本中に配流されました。その時、法然聖人の門下は悲しく思いましたが、法然聖人はこれもお念仏のご縁ですとお教えになられたそうです。法然聖人は流罪になった時、次の言葉を述べられています。

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